掻把法

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掻把法は正式名称を拡張掻把術(Dilation and Curettage)と呼ばれる外科的中絶手術の事です。D&Cと略される事もあります。

 

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使用する機器

 

 

・ラミナリア桿

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ラミナリアとは海藻の一種で、ラミナリア桿はこの海藻を原料とした棒状の道具です。
通常は3mmから5mmの太さですが水分を吸収すると2~3倍に膨らむ性質があるため、子宮口に挿入し膣の分泌液
を吸収させ子宮口を広げます。画像の右側が水分を含む前のラミナリア桿で左側が水分を吸った後です。

 

 

・胎盤鉗子

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ハサミのような形状をしており、子宮内容物をつまみ出す道具です。

 

 

 

・キュレット

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スプーン状の形状をしており、子宮内容物を掻きだす道具です。

 

 

 

手術の方法

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この方法は痛みを伴うために前処置として麻酔を行ってから開始します。

 

 

麻酔が効いて患者が眠りについたらまずラミナリア桿を子宮口に差し込みます。

 

 

ラミナリア桿は3mmから5mm程の太さですが子宮口は通常これも通らないほどの狭さになっているので無理やり差し込むような形になります。

 

 

膣内の分泌液を吸収したラミナリア桿は2~3倍に膨れ薬指程度が通れるようになるくらいまで子宮口を広げます。

 

 

この広がった子宮口から胎盤鉗子を差し込み子宮の内容物をつまみ出します。

 

 

大きな子宮の内容物を胎盤鉗子で取り除いた後に、残った部分をキュレットを使って掻きだします。

 

 

内容物が残らないように何度もこのキュレットで掻き出しを行います。

 

 

子宮内は外からは見えないのでこれらの作業は手探りな状態で行われます。

 

 

全ての内容物を掻き出したら超音波検査で内容物が残っていない事を確認し手術は完了です。

 

 

手術の時間

 

 

10分~15分程度

 

 

掻把法のメリット

 

 

妊娠10週目を越えても妊娠初期であれば手術可能です。もう一つの中絶手術方法である吸引法は妊娠10週目を越えると行う事が出来なくなります。

 

 

掻把法のデメリット

 

 

胎盤鉗子やキュレットを差し込むため、子宮口を大きく広げなくてはならないため負担が大きくなります。

 

 

また手探りの中でキュレットを用いて子宮内容物を掻き出す必要があるために子宮内膜を傷つけたり子宮に穴を開ける子宮穿孔を起こすリスクが吸引法よりも高いと言えます。

 

 

掻把法の現状

 

 

掻把法はシンプルで特別な機械などは必要がないために古くから使われてきた中絶手術です。
しかしデメリットで述べたように手探りで子宮内部を掻き出すので傷をつけたり穴を開けてしまうリスクがどうしてもあります。
その後WHO(世界保健機構)でもこのリスクを指摘し吸引法が現れたことから”他に安全な方法が使用できない場合に使う”と位置付けられたが

 

 

その後可能な時期であれば吸引法を使った方が良いと言う事を勧告しています。
しかしながら日本では今だ掻把法が主流です。その背景には吸引法には専用の機器が必要であるという事と

 

 

既に掻把法で慣れてしまった医師が吸引法を使いたくないという事があげられます。

 

 

~経験談募集 一人で悩まないで~

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