• 2018.3.15
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中期中絶という決断

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ニックネーム あの子のママ

 

21歳、大学3年生のクリスマスの時期に19週1日で中期中絶をしました。

 

妊娠がわかった時には、とても嬉しくて嬉しくて、今までの日常が急にキラキラ輝き出したみたいに感じていました。彼も戸惑いつつも喜んでくれていました。

 

でも、出産と今後の生活について話し合う中で、新しい命を守りつつ、自分たちの生活も守っていけるのか、生活の目処を立てることができませんでした。

 

私は学生で、彼は年上で働いていましたが、色々な事情があり、今後の生活は安定するどころか、きちんと生活していけるかわからない状況でした。

 

私1人で育てていくことができないのか、何度も考えました。

 

でも、今ここで「育てていける、頑張れる、なんとかなる」と決めるのは簡単だけど、もしも、途中で私が「もう無理」なんてことになったら、この子に辛い思いをさせてしまう。

 

もしも経済的な余裕があれば精神的にも安定できるかもしれませんが、そういうわけでもありません。

 

この子を今産めば、今この時は幸せかもしれない。

 

でも、生まれてくる赤ちゃんは、1人の人として、この後人生何十年という時を過ごしていきます。

 

そんなかけがえのない大切な命に、本当に責任が持てるのか。

 

命を繋ぐことと、守ることは違う。

 

私は弱くて、1人ででもこの子を守っていくと言い切る自信と責任を持つ覚悟をすることができませんでした。

 

特別養子縁組も考えました。

 

特別養子縁組について、色々な考えがあると思います。私は特別養子縁組に対してネガティブな考えは持っていません。でも、自分の愛する子が実際に特別養子縁組をすることになったら…。

 

将来、真実を知った時にどんな辛い思いをするか。

 

真実告知を含め、色々な試練にこの子が悩む時、私はこの子の側で支えてあげることも、辛い気持ちに寄り添うこともできません。

 

それは、本当の意味で命に責任を持つことになるのか。

 

どうしても私は選択できませんでした。

 

生まれることで、この世界で実際に辛くて悲しくて苦しい経験をするくらいなら、私が、私の決断で、私が一生中絶という現実を背負っていくほうがいいと中絶を決めました。

 

入院初日は、朝、いつもの診察室で子宮口を広げる棒状の器具を一本入れ、入れ替えを朝と夕方にし、徐々に本数を増やして子宮口を広げていきます。

 

前までは幸せな気持ちで一杯だった診察室で、今は赤ちゃんを堕ろすための処置をしている、その現実に涙が止まらなくなりました。

 

夕方に、また入れ替えを行い、本数を増やします。辛くて、苦しくて、悲しいのと、痛いのとで、どうしようもなかったです。

 

赤ちゃんのための処置なら、赤ちゃんのために頑張れる、でも、これは、赤ちゃんとのお別れのためにやっている処置。処置中に、涙が止まらなくて、処置後もボーッとしていたと思います。

 

次の日、入院2日目の朝から出産の予定でしたが、子宮口が広がらず、1日出産を遅らせることになりました。

 

2日目15時くらいから徐々にお腹が痛くなり始めました。

 

2日目の夜は、赤ちゃんと2人で過ごす最後の夜だから、眠ろうという気持ちになれず、ずっと夜空を眺めていました。

 

3日目の朝起きた時には、陣痛がかなりついてきていました。

 

起きて1時間後くらいに器具を抜いて、陣痛促進剤を入れると、30分もしないうちに強い陣痛がきて、陣痛室に入って15分後に産まれました。

 

240グラムの男の子でした。

 

担当の助産師さんが、「ママが苦しくないように、早く出てきてくれたのかな。ママ思いの優しい子だね。優しいところは、ママ似かな?」と言って、側に居てくれました。優しい言葉をかけてくれたこと、側に居てくれたこと、本当に感謝しています。

 

でも何より、赤ちゃんに申し訳ない気持ちで一杯でした。こんなにママ思いの優しい子だったのに、愛おしい愛おしい我が子に、私はなんて事をしたんだろう、その気持ちでいっぱいでした。

 

病院では赤ちゃんを私の個室に何度か連れてきてもらい、抱っこをさせてもらいました。とても小さかったけど、愛おしくて可愛くて、自分の子がこんなにも可愛いなんて思いませんでした。

 

でも、後悔していることがあります。赤ちゃんは、冷えた霊安室で預かってもらっています。ずっと一緒に居たかったけど、そうすると赤ちゃんが傷んでしまうから、こまめに少しだけの時間ずつ会うように我慢して居ました。

 

でも、赤ちゃんと一緒に過ごせるのはこれが最後なのだから、ドライアイスをもらってでも側にいればよかった。本当に後悔して居ます。

 

出産後、母乳を止める薬を飲む前に、助産師さんに頼んで母乳を少しだけ赤ちゃんにあげられないか、頼みました。初産だし、正期産でも中々初乳は出ないから難しいかもしれないと言われましたが、少しだけ絞り出すことができました。それをガーゼにとってくれて、赤ちゃんの側に置いてもらうことができました。

 

4日目に退院と同時に葬儀屋さんと火葬の打ち合わせをしました。

 

退院の2日後の朝一番に火葬をお願いすることになり、退院当日と次の日は赤ちゃんを預かってもらうことになりました。でも、私はこの事も後悔しています。少しでも一緒に居られるように、家に連れて帰れば良かったです。

 

赤ちゃんのお骨は少しだけ残すことができました。小さかったけど、しっかりした、力強いお骨でした。改めて、生まれようとしていた命の目を摘んでしまった自分の罪の重さを感じました。

 

いくら時間が経っても、赤ちゃんを自分の決断で堕ろしたという現実と、その悲しみ、辛さ、苦しみは消えないです。

 

今も辛くて辛くて、どうしようもなくて、この掲示板に行き着きました。

 

赤ちゃんを堕ろすという決断は、心の底から後悔しています。

 

でも、その時にはそれが一番だと考えた結果だった。

 

もしもあの時に戻っても、産むという決断はできるかわからない。

 

なぜなら、私のお腹にいたのは心の底から愛する大切な子だったから。簡単な気持ちで産むなんて決められない。

 

もしも中絶の決断で悩んでいる方がこの投稿を見ていたら、私は中絶をした事、ものすごく後悔しています。この辛さ、苦しさ、悲しさは一生私が抱えていくものです。

 

でも、中絶という選択は正解では決してないけど、間違いだとも言えないと思っています。

 

愛おしい我が子のこの先何十年という一生に責任が持てないのなら、簡単に決められない。

 

この子が現実の世界で苦しい思いをするくらいなら、まだお腹の中で実際の悲しさ、苦しさ、辛い思いをする前に、私が決断をした方がいいと思ったことは、間違いではない、そう思っています。

 

それでも、毎日毎日、産みたかった、産めなかったのか、上記の考えの無限ループです。

 

それでも私は、考えて考えて自分で決断をしました。その事実は、私にとって大切なものだったと思います。

 

辛くて苦しくて悲しくて、現実と向き合いたくない事もあると思います。

 

そんな時には、色々な人に頼っていいと思います。私は、色々な人に相談する中で、この決断を出しました。

 

どうか1人で悩まないで下さい。

 

これから私は自分が生きることで、赤ちゃんの命の意味を作ってこうと思っています。

 

辛くても、苦しくても、悲しくても、赤ちゃんの命を無駄にしないように、もう二度と同じことを繰り返さないように、しっかり生きていこうと思います。

 

そして、将来は命に関われる仕事に着こうと、将来の目標を決めました。

 

きっと、これは赤ちゃんが与えてくれた道だと思っています。

 

~経験談募集 一人で悩まないで~

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